28日、キタラで最後の演奏。
アンドレイ・ボレイコ氏指揮 PMFオーケストラ(2007)
当日10時からホールでのゲネプロ。
午後からはピアニストの赤堀さんやアカデミー生が出演するミニ・トークコンサートもあるので、午前中から音出しとなった。
19時からコンサート。
プログラムは、
・ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30
(ピアノ独奏 ボリス・ベレゾフスキー)
<休憩>
・リャードフ キキモラ、 魔法にかけられた湖
・スクリャービン 交響曲 第4番 「法悦の詩」 作品54
いきなりコンチェルトから始まるというプログラム。
ちょっと違和感もあったが始まってしまえば、なかなかいい。
ベレゾフスキー氏がアンコールに応えて弾いた曲が、「リャードフ 3つのプレリュード」。
最後のアンコールもリャードフの「バーバ・ヤガー」。
終わってみると、ピアノのアンコールも含めて、よく出来たプログラムの構成。
キタラのオルガンも入って壮大なサウンドに仕上がりました。
最後のリャードフで、気持ちのよくクールダウンさせてくれるのも演出の一つでしょう。
午前中のゲネプロとは音が違い、本番で見事なアンサンブルとなっていました。
個人的には、ラフマニノフには、ほの暗さや渋さも欲しいところ。
そういう要望も満たしてくれる充実した演奏です。いわゆる円熟味もあります。
しっかりと、表現力を身につけたオケに仕上がりました。
オケとピアノが拮抗しながら、ラフマニノフのクライマックスへ到達。
休憩をはさんでリャードフ2曲。
「法悦の詩」へのつなぎとして、諧謔的な曲が入るというのも粋。
「法悦の詩」は、何度か音の波が押し寄せてきます。
大音響の後の何度かの休符は、キタラの残響が聴きどころ。
クライマックスでは、鐘の音がハートに響きました。
見事な成長を遂げたアカデミー生に拍手!
アンドレイ・ボレイコ氏の手腕も大いに評価できます。