1979年春、パリ・オペラ座における「ルル」の上演は、センセーショナルだった。
フリードリヒ・ツェルハによる補完された3幕版が初演された。
演出は、バイロイトの演出で物議をかもしていたパトリス・シェローであり、ブーレーズも16年ぶりに決別していたオペラ座に、この時、戻ってきた。
<配役>
「ルル」:テレサ・ストラータス
「ゲシュビッツ」:イヴォンヌ・ミントン
「画家」:ロバート・ティアー
「シェーン博士」:フランツ・マツーラ
「アルヴァ」:ケネス・リーゲル 他
パリ・オペラ座管弦楽団
指揮:ピエール・ブーレーズ
この時、グラモフォンから発売されたレコードは4枚組、9,200円。
ベルクの未亡人・ヘレネ・ベルクが、作品の完成を禁止していたことから、ベルクの死後(1935年没)、40年以上たって、ツェルハによって完成。
ということもあり、レコードは、歴史的な記録。
2000年には、この模様を収めたDVDも発売された。