原田宏二「
警察内部告発者」の文庫版、
ハルキ文庫「
たたかう警察」。
「
笑う警官」の映画化で、改題されての文庫化。
「
北海道警察の冷たい夏」に刺激され、
これを書くに至ったとのこと。
「
追求・北海道警「裏金」疑惑」(北海道新聞取材班)の
第四章「原田証言」の衝撃
は、2004年2月10日のご本人の記者会見の様子の写真から始まる。
佐々木譲「笑う警官」の中では、
釧路方面本部長だった原田さんの告発はどう思う?
と、
原田さん、ご本人の名前が出てくる。
フィクションの中に、現実が出てくるから、小説のリアリティが増す。
この書の中では、
「
北海道警察日本で一番悪い奴ら」に書かれていることにも、
触れられているが、 なによりも、これはノンフィクション。
取材に基づいた先の書物も迫ってくるものが多々あるが、
当事者が感じていたことが、そのまま書かれているという意味で、
一連の書の復習にふさわしいものに思う。