81年にNYで上演されたアレンの戯曲
『漂う電球』(THE FLOATING LIGHT BULB)
舞台は、1945年のブルックリン。
貧しいユダヤ人家庭に住む手品好きで言葉に支障のある内気な少年ポールと母親との関係など、彼の家族と周辺の人々を描いたお芝居。
『
カイロの紫のバラ』や『
ラジオデイズ』にも描かれている世界で、
アレンの少年時代の記憶にも通じるという。
2006年秋に、日本でもM&Oplaysのプロデュース、
演劇ユニット・オリガト・プラスティコの公演により上演された。
戯曲本は鈴木小百合さんの訳で、白水社から2006年8月に出ているもの。
本多劇場での公演後、名古屋、大阪、湘南台、宮崎、福岡と回っている。
配役/ポール・ポラック・・・岡田義徳/スティーブ・ポラック (ポールの弟)・・高橋一生/
マックス・ポラック (2 人の父親)・・・伊藤正之/エニッド・ポラック (2 人の母親)・・・広岡由里子/
ベティ (父親の愛人)・・・町田マリー/ジェリー (エージェント)・・・渡辺いっけい
演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
ということで、残念ながら舞台は観ていない。
戯曲の方は、シリアスながら
『カイロの紫のバラ』に似て、夢を追うような雰囲気も感じられ、
ポールの手品の小道具が滑稽に活かされていたりして、じめじめとはしていない。
1935年、ブルックリンのユダヤ人家庭に生まれたウディ・アレン。
いかにも、ウディ・アレンらしい芝居という感じがする。