オーケストラアンサンブル金沢;OEK
キタラにて1月15日
岩城さんの指揮でオペラシティで聴いたのは5年前。
2003年、阪神優勝の年で、アンコールは、六甲おろしだった。
あの時から、さらに進化していた。
7、6、5、4、 3 の弦。
これくらいの編成で聴く魅力を広めてくれたのもOEK。
もう違和感はなく、フルオケとは違った感覚で聴かせてもらえる。
2代目音楽監督、石川県立音楽堂のアーティスティック・アドヴァイザーにも
任命されている井上道義さんで、さらにパワーアップしたかもしれない。
エグモント序曲の最初のインパクトから、「おっ!」と思ったが、
「皇帝」をはさんで、
ベト7は、やはり凄かった。
あっという間に第一楽章が終わり、
2楽章はテンポなども、かなり新鮮。
3楽章終わりから、ほとんど間を入れず4楽章突入。
一瞬たりとも緩ませずに、ぐいぐい進んだ。
期待通り、いや、期待以上だった。
生きててよかった・・ と、しみじみ思う。
大げさか(笑)
ケーキを切った時の断面にも似ているだろうか。
クリーム、パウンドケーキ、クリーム、チョコレートなど、重なりが一目瞭然。
編成の具合もあり、まるで音の階層が見えるよう。
アンコールは、トルコ行進曲と、
「篤姫」のテーマだった。
さすが、井上さん、サービス精神たっぷり。
キタラのクリスマスのときも、ご本人から「来てね」と宣伝があったが、
会場も埋まっていて、よかった。
1988年、音楽監督に岩城宏之氏を迎え、
日本最初のプロの室内オーケストラとして石川県と金沢市が設立。
結成から20年になる。
今回の1月ツアー、ピアノのアリス=紗良・オットさんとともに、
金沢から富山、大阪、香川、横浜経由で、札幌、
この後、岩手、仙台、東京、和歌山、広島と続く。
ツアー中盤で、調子はどうかということも気になっていたが、
キタラでは、力を見せつけてくれた。
P席で、マエストロの熱の入った指揮ぶりをじっくり観察。
こちらも気合が入った。