「フェルメール展~光の天才画家とデルフトの巨匠たち」
フェルメール展HP
東京都美術館の入場者が、開催79日目で50万人を突破とのこと。
11月8日午前中の入場待ち時間は30分ほど。 中もすごい人の数だった。
サブタイトルの「光の天才画家とデルフトの巨匠たち」というテーマも大きい。
オランダの町「デルフト」は現在の人口が10万人弱。
デルフト焼きという陶器でも有名。
フェルメールもデルフトの画家のひとり。
他の画家たちも同様の手法で描いているが、およそ350年前の画家たちの中で、やはりフェルメールの絵はクオリティが高いという印象を受ける。
もともとフェルメールの現存する絵画が36枚程度と少ないという理由から、フェルメールだけ集めるのは難しいとのこと。
集中的にフェルメールを目にするのは滅多にない機会。
よ~く見ると細部の仕上げは淡いが、全体のトーンになじんでリアリティを感じさせる。
独特の質感に、なんともいえず引き込まれる。
構図、色合い、光と影など、見とれる作品ばかり。
フェルメールの絵のそれぞれには、対峙する展示面に細部を拡大した解説があり、これがまたわかりやすく、絵の素晴らしさを理解するのに大変役立つ。
人も多いから、解説と絵を半々に観るというのもちょうどよい。
「真珠の耳飾りの少女」は展示されていない。
あの絵は、他に比べて、ちょっと特殊かもしれない。
ということからも映画の題材になったのだろう。
1665年の当時のデルフトの様子も描かれているスカーレット・ヨハンソンが出演している同名映画も、また改めて観てみたい気になった。
正直なところフェルメールといえば、映画の印象くらいしかなかったが、改めてこの展示会でフェルメールへの認識を新たにした。