原題は、
Everyone Says I Love You
というように、恋の映画。
でも、ウディ・アレンが描く恋は、どこか屈折している。
離婚した夫婦と、精神科で長いすにすわっての診療を受ける女性・・・
離婚や精神科の通院場面は、ある意味アメリカの典型的な例。
ウディ・アレンが濃すぎるので、ジュリア・ロバーツでさえかすんでしまう。
他の映画で、ウディ・アレンと互角にキャラクターを発揮できたダイアン・キートンはある意味凄いと思う。
NYの四季折々の風景が美しい。
登場人物たちの「ふるさと」を感じさせる。
映画の舞台となるベニス、パリと同様にNYもはっとするほど美しく描かれいる。
開始早々、イツァーク・パールマンがバイオリンを弾いているのには、びっくり。
ミュージカル仕立てになっていますが、いつものウディ・アレンの映画。
シニカルな笑いが、あちこちに。
最後は、離婚した夫婦が、昔をなつかしんで踊るシーン。
20代の時には、自分が40代になった時を想像できませんでしたが、ウディ・アレンの映画にはそれが描かれていました。最後のシーンを見ると、50代や60代になっても、素敵に恋していたいなぁ・・・な~んていう気持ちにさせてくれます。