映画「キャタピラー」(若松孝二監督)に主演の女優寺島しのぶが21日、
第60回ベルリン映画祭で最優秀女優賞を受賞。
むちゃくちゃ、うれしい、めでたい。
最近、まだ観ていなかった「ハッピーフライト」にお目にかかり、凛々しい先輩CA役に感動。
さらに、坂本龍馬の姉役で、なぎなたを振り回す姿に、胸がキュンとしていた。
龍馬伝を読むと、姉はああいう感じらしい。
男まさりであったのは事実で、龍馬の姉役は、とてもいい役だと思った。
「赤目四十八瀧心中未遂」(2003年)、「ゲロッパ!」(2003)、
「ヴァイブレータ」(2003)などで着実にスクリーンに定着し、
「Tokyo Tower」 (2005年)でマツジュン相手に黒木瞳に負けず、
「やわらかい生活」(2006)のほわ~んとした姿を封切りの劇場で観て、
「愛の流刑地」(2009)の公開時には、フランス人と結婚のニュースで世をにぎわせた。
このときは、スポーツ各紙を買い、私も本当に喜んだ。
この辺は、ブログにまとめてある。
http://yoyogi.exblog.jp/10143360
その他、
「クイール」(2004年)は、犬相手にピュアな役をこなし、
「大停電の夜に」(2005年)は、まさに寺島ならではの役だったし、
「男たちの大和/YAMATO」(2005年)で「あ~日本女性」と感じさせ、
「アキハバラ@DEEP」 (2006年)のアクションは、素晴らしかった。
「ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌」(2008年)、こればかりは、ちょっと勘弁してほしかったが、
怨念の表現は、かなりのもの。
見逃したが、2009年のテレビ朝日「
警官の血」(作:佐々木譲)にも出ている。
どんな役かと、かなり興味深いが、どうも原作にはない役らしい。
「純情きらり」の女学校の教師役で惚れ込んだが、彼女のどの演技も素晴らしい。
「ベルリン映画祭」といえば、ずしっとした作品が多い気がする。
「グルバヴィッツア」Grbavica(2006)、邦題「サラエボの花」は、重すぎる。
で、今回の受賞作「キャタピラー」っていうのは、江戸川乱歩の「芋虫」。
観たいけど、怖い。
私は、小学六年生の時に、青函連絡船の中で、劇画でこの作品を観た。
小学生だから、大人のあれやこれやは、わからなかった。
表現は、かなりきわどい。
男と女を理解するには微妙であったにしても、
脳裏から離れないのが、口にくわえた鉛筆で「ユルス」と書いた最後の場面のコマ。
この絵は、はっきりと頭の中に刻まれている。
これほどまでに、鮮明な映像で覚えているものは、他にないような気がする。
子どもの時に観たあまりにも衝撃的な絵・・・
寺島しのぶ の受賞は、本当にうれしいが、この作品に対峙するには、私も度胸がいる。
映画の公開は、待ち遠しいが、観る前から緊張しそうだ。
2005年公開の映画「
乱歩地獄」は、四作品からなり、
「芋虫」は、松田龍平、岡元夕紀子、大森南朋らが出演している。
興味津々。
2/20から公開の「人間失格」にも出てます。
これは、観に行こう。