北海道交響楽団第61回演奏会
2009年1月25日(日) キタラ
ストラヴィンスキー/小管弦楽のための組曲第1番・第2番
ベートーヴェン/交響曲第2番ニ長調作品36 35分
ショスタコーヴィチ/交響曲第1番ヘ短調作品10 30分
※アンコール ショスタコーヴィチ/スケルツォ変ホ長調Op.7
指揮/川越守
前回の5月は、
ブルックナー/交響曲第3番 「ワーグナー」、
次の5月定期は、
グラズノフ/交響曲第5番変ホ長調Op.55
を取り上げる。
いつもながら、ここのプログラムは面白い。
川越さんがアンコールの前の解説で、昔の音楽史の解説書には、
ショスタコーヴィチは、全く触れられていなかった・・ということをお話されていたが、
道響の演奏を聴いていると、これまで聴いてきたこの曲の鋭角的な印象は受けなかった。
ここのオーケストラが、上手いということもあって、難しい曲をやっているという気がしない・・
というのもあるだろう。
ショスタコーヴィチの1番も、幸い何度か実際の演奏で聴く機会に恵まれている。
他の番号にしても、13、14などは別として、割合と演奏会のプログラムにとりあげられることが多くなった。
ショスタコーヴィチには、
かつて聴いていたような「耳新しい」という響きは、感じなくなっている。
だからといってつまらなくなったのではないし、他の作曲家の作品と比べても、
かなり面白いことには変わりがない。
第1番を聴くと、19歳にして、こういう厳しい音楽が書けるものか・・・と、
その天才ぶりをまざまざと感じる。ショスタコーヴィチの色であり、響きなのだ。
70年代にストコフスキー指揮のレコードで、この曲を聴いていた。
その頃の印象と、今の印象ではずいぶん違っているなぁ・・・と、
数十年の時の流れを感じてしまうのだ。